今回作成した白の石垣壁。
スタジオ奥のサンルームの壁です。撮影にお役立てください。

背景壁リニューアルのきっかけ
「白レンガ風の壁は避けたい!」そんな想いから始まった改装プロジェクト
ちょうど1年前、スタジオの背景壁を改装しようと考え始めました。
撮影やイベントのときにもっと雰囲気のある空間にしたくて、素材やデザインをどうするか、あれこれ悩んでみたんです。
この写真の奥の壁に施工予定

壁の風合いをどうするか
白レンガ風の壁はよくあるけど…
昔、自分が運営していたスタジオでは、一番最初に作った背景が白レンガ風の壁紙だったんですよね。
最初は気に入っていたものの、他のスタジオを見ても白レンガの壁はあちこちにあって、なんだか「よくあるデザイン」になってしまう気がして…。
考えてみると、おしゃれなお家の壁も白レンガ風になっていることが多いですよね。
「スタジオで撮影したけど、自分の家の方がオシャレだった…」なんてことになったらちょっと悲しい。
そこで、「もっとオリジナリティのある壁にしたい!」と思ったんです。
デザイン選定—理想の空間を求めて
モダンだけど温かみもあるデザインを探して
「ただの白い壁じゃなくて、個性が感じられるものにしたい!」と思いながら、いろんなデザインを考えてみました。
木目調にする?モルタル風?アクセントカラーを入れる?
石の壁に決定
あれこれ悩んで、ちょっと気分転換に散歩していたときに、高級マンションのエントランスで見かけた石を使った壁が目に留まりました。

「これ、いいかも!」と思って、さらに検討を進めることに。
素材選びのこだわり
「本物の石って高級感はあるけど…」

デザインが決まった後、実際に使う素材をどうするか考え始めました。
石のゴツゴツした感じを出したいので、色々な石材を調べたり、ホームセンターを覗いたりしたんですが…
本物の石ってすごく重いし、施工も大変だし、予算もかかるし…うーん、ちょっと厳しいなぁ、と。
壁紙で似たような質感を出せないかも考えてみたけど、やっぱり立体感がないと物足りない。
断熱材を使って石風にすることに!
半年以上悩んでたどり着いたアイデア
そんなとき、近所のホームセンターで見つけたのが「スタイロフォーム」。

発泡スチロールみたいな素材で、もともとは断熱材として使われるもの。
「これを切って、石みたいにできないかな?」と思い、試しに加工してみることにしました。

石の切り出し
表面加工
カッターと炎を使って本物っぽくしてみました。

スタイロフォームの表面をカッターで傷つけたり、へこませたりしながら、自然な石っぽさを出していきました。

YouTubeで見たバーナー加工にもチャレンジしたけど、火力が強すぎて微調整が難しくて…。
結局、家にあったゼラチンのような固形燃料を使って焼くことで、うまく加工できました。

石の塗装
塗料に砂を混ぜたら、意外な問題が…!
いつもの通り、形ができたら、シーラーを塗って下地塗り。

その後、白塗りへ。
「質感をもっとリアルにしたい!」と思って塗料に砂を混ぜてみたんですが…乾くと砂がポロポロ落ちてしまうという問題が。

結局、砂はあきらめて、塗り方を工夫することにしました。
壁の完成!
板張り+石風スタイロフォームで仕上げ!

最終的に、板張りした壁に石風のスタイロフォームを貼ることで完成!
他のスタジオにはあまりないデザインになったと思います。

構想から1年かかってしまったけど、出来上がってみるとかなり満足のいく仕上がりに。
「スタジオの背景」としても個性的で、撮影の雰囲気をグッと引き立ててくれる壁になりました。